紀元1世紀頃のローマのフレスコ画 『パン屋の夫婦』 について

ある方から昔撮られたご夫婦の記念写真を渡され、木炭でもよいからと絵を所望された。記念写真はお二人と背景からなる構図で、人ふたりの距離は自然で仲むつまじくバランス良く撮れている。しかし絵で改めて描き表すとき自分は、どうしても表情を優先することにしているから人の顔は大きく描く。通常ひとりならば枠の中におさまるのだが、2人の場合には写真の距離ではどうしても疎遠な距離になってしまう。どうしたことか、写真と同じ比率で画いたらとも思ったが、それだったらデジタルで丁寧に仕上げればよいだけ。

発掘された肖像画、フレスコ、国立ナポリ考古学博物館

出展元 : Wikipedia ボンペイ

紀元1世紀ローマ、色彩史的には、ギリシアからひきつがれた白、黒、青、赤、黄にくわえ、緑、紫の出現。ポンペイ・レッド、ポンペイ・グリーンも補色効果をねらって使われている。『パン屋の夫婦』と呼ばれている絵は、目を引く色彩こそ抑制されているが、それ故に平面絵画でしか表せない、ふたりの人物の距離を効果的に描いていることを見せつけているようでもある。

ということで『パン屋の夫婦』の構図を参考に描いてみることにしました。