画用木炭

<木炭>

タイプは様々で、樹種や焼き上げる熱の温度で濃淡も微妙に変化します。

ヤナギ・クワ等は軸に芯があり、使用する前にコヨリ状の金属製芯抜きで芯を取り去ります。軸に芯の無いものとしてホオ・ウコギ・ハンノキ等があります。

濃淡については、一般に使われているヤナギを基準とすると、クワがヤナギよりやや濃く、ホオ・カバ・ハンノキ・ウコギ、高熱処理のヤナギが、色合いとして薄く淡いといわれています。私はまだヤナギとホオとクワしか使ったことがありませんが、ヤナギに比べるとクワは濃く描きやすく、ホオはかなり薄くいように感じられます。

実際に描くときには、軸の太さと指先との感触のマッチングも影響してきます。自然物であることから太さが適当にまちまちであることも、描くときのささやかな面白みかもしれません。軸径も 2㎜くらいから15㎜ それ以上の巾があり、微妙に曲がっているものもあります。フリーハンドでも描きようによっては鉛筆くらいの太さで一様な線を引くこともできます。また指や手のひらで消したり伸ばしたりしながら描けまし、身体の延長として意識できる画材ではないでしょうか。

なによりも木炭は、太古からあった画材のひとつであり、自然物故に一部の顔料につきものの毒性もありません。

ここで、ご紹介する画用木炭は、広く使われているヤナギの中軸と太軸です。価格的にはこのあたりです。一応の目安にされてください。

 

 

練り消しについては、消しカスがのこりにくい伊研の練りケシです。一般のモノより固めです。好みにり、ホルベインとかの他社の練りケシと混ぜて使ったりもします。

 

 

スプレー式の定着液は、木炭画を描いていく上での必需品です。ちなみに、口で拭きかける昔ながらの霧吹き器具もありますが効率や使い勝手からみて、やはりスプレー式が便利だといえるでしょう。

 

 

ダブルのカルトンは木炭紙をいためずに収納できます。お気に入りの丈夫な三脚があれば野外での描く楽しさが広がります。