画用木炭のこと

楽しく描いている最中には、道具とかにはあまり気をとめないのではと思いますが、描くには必ず何かを持っているのです。絵の具とか筆とかそういった道具、ここでは木炭、原始につうじる絵の道具についてです。

7万年くらい前ネアンデルタール人のころ、人は自らを彩色していた。といわれています。今分かる限りにおいて「赤褐色」「白」「黄」「黒」が基本4色として使われており、それぞれ「血、レッドオーカー系の岩粉、土など」「白い粘土など」「墨、泥土など」「イエロー系の岩粉、土など」を顔料に、自らの身体や他者の身体をいろどっていました。〝衣〟服飾に通じところ多々ありますね。

紀元前3万年前~1万年前クロマニヨン人のころには、人の身体だけではなくモノにも彩色するようになったといわれています。ラスコーやアルタミラの洞窟には私たちのご先祖様が長い年月をかけ描き続けてきた天井壁画が、おどろくべきことに、天然のフレスコ画の状態として今に残されています。

余談として、絵の耐久性についてはどうなのかと考えてみると。紙や布を使わないデジタルデータは半永久的か。といえば決してそうではなく、今のところそういったデジタルデータは記録メディアや記録方法の耐用性によるところ大きく、昔ながらの和紙や布キャンバスに良い状態で描かれた絵に比べれば、はるかに脆弱で長持ちしにくいというです。ラスコーやアルタミラ、約2万年の実証に比する記録媒体やしくみはしばらくは現れない。そのような気もします。

そういったことからも、木炭は描くためにも使える面白い道具ですよ。という話しでした。